訪ねてみたい市場・商店
頼れるサポーターが函館のおいしい食を陰で支えています。
卓越した「目利き」で、驚きと喜びを届ける
川村水産(マルヒラ川村水産)

スターシェフを支える“本物”を見抜く目
函館水産物卸売市場からほど近い距離に工場を構える「マルヒラ川村水産」は、創業50年を超える老舗。現在は取引先を飲食店と食ビジネスの企業に絞っています。 二代目社長、川村淳也さんの「目利き」には、日本を代表するシェフたちからの絶大な信頼が置かれています。川村さんが市場で毎朝目利きして仕入れる「選び抜かれた魚」が、作業場で鮮やかにさばかれていきます。そのほとんどの送り先は、ミシュランの星を冠する全国のレストランの厨房。 川村水産の会員制直販通信販売サイトでは、朝5時までの注文分を東京都内は当日午後2時頃、それ以外の地域は翌午前中までの納品を約束しています。毎日2便の新幹線便を利用し、朝水揚げした新鮮な商品を迅速に配送。新鮮で品質の高い商品を安心して味わってもらえるよう、新幹線便が始まって以来、日々安定した配送を実現しています。
一歩前へ踏み出す積極性で新たな道を拓く
「『本当においしいもの』は、お金をたくさん出して入手できるものとは別であったりする。そういう良いものが、実はこんなにたくさんあるんだ、ということを誰かが伝えなければいけない」。そう考える川村さんは、早い段階から世界料理学会in HAKODATEの見本市に参加してシェフたちと直接出会い、情報交換を重ね、さらにシェフの店を訪問することで食材の使われ方を確認してきました。 シェフたちからの全幅の信頼——。そのことは2018年、函館の魚の品質を世界に情報発信する機会を川村さんにもたらしました。著名な取引先の紹介を得て、目利きのため招かれたフランス大使館(東京都港区)で、世界的シェフ、アラン・デュカスさんと出会ったのです。その出会いがきっかけとなり、NHK国際共同制作番組「Alain Ducasse , Japanese Cuisine Par Excellence」内で、デュカスさんのBEIGE ALAIN DUCASSE TOKYO(ベージュ アラン・デュカス東京/東京都中央区)へ、川村さんが函館近海産の釣り活〆(いけじめ)真ダラを自ら届け、その美味をデュカスさんから絶賛される様が放映されました。 「これからもお客様をびっくりさせたい。もっと喜ばせたい」と語る川村さん。川村水産では、現在の業務に加え、「今後は輸出にも注力していきます」と述べられました。令和5年からは、対米HACCPに対応した工場を稼働させ、国際的な衛生基準を満たしながら、函館の新鮮な地魚を迅速に解体・出荷しています。特殊瞬間凍結技術を用いて旬の美味しさを閉じ込め、安全で高品質な製品の提供を目指しています。

対米HACCPに基づいた徹底した衛生管理のもと、スターシェフのもとへ出荷準備が迅速に進められます。

アラン・デュカスさんが絶賛した、函館市恵山地区の釣り活〆(いけじめ)真ダラ。一本釣りにされた真ダラは表面の擦り傷や余計なストレスを免れ、最高の品質を誇ります。

限りある水産資源を守るため、持続可能な魚の調達(サステナブル・シーフード)に取り組んでおり、未来の子どもたちが美味しい魚を楽しめる文化の継承を目指しています。

世界料理学会in HAKODATEの見本市(五稜郭タワー内アトリウム)は、一流の仕事人同士が出会う場。シェフの方々と話が弾む川村さん。